それぞれのプロジェクトにおいて、
社会的、
経済的、
法的、
歴史的、
地理的、
環境的、
工学的、
個人的、
諸条件が、クライアントや関係者の頭の中で雲のようにもやもやと漂って、はっきりと見通せない時に、その「もやもや」を引き受けて、手に触れられる、生きられる「カタチ」として送り返すことが我々の仕事です。
ここに紹介するのは、我々が1999年に仕事を始めて以来出会った、多くの「もやもや」が「カタチ」となったものたちです。植物が、大気中の二酸化炭素からその葉や茎をつくりだしていくように、我々も捉えどころのない漠然としたものごとから、「カタチ」を生み出してきました。
そして、葉や茎が生きているように、我々がおくりかえしてきた「カタチ」はそれぞれの場所で今も生きられています。ひとが暮らしていくかぎり無くなることはない「もやもや」を、これからも我々は「カタチ」として送り返していきます。